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うちにあるものーRepresentationー 建仁寺両足院で開催!作家・山田晋也氏

 

伝統工芸の技法に根ざした、絹本への抽象的なペインティングで内なる祈りと直感の世界を心の内にあるものをあらわしだす山田晋也氏の個展「うちにあるものーRepresentationー」が建仁寺山内の両足院(京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591)において催されています。

 

両足院の古材を枠に用い、作家・山田晋也氏が抽象画を描いた絹本を張った中に、仏像と灯火を包み込んだオブジェ『影向(ようごう)※』を、Antiques & Art MAsaが制作。いくつもの「見えない浄土」が浮かび上がるかのような景色が描かれています。

 

※影向(ようごう)=仏教用語

神仏が仮の姿をとって現れること。”影に向かう”という語意をとらえ、闇の中で真実を感得するためのオブジェの名として、用いている。

 

 

 

「自分のうちにあるものと、他人のうちのあるものの対話をしてみたい」ー。

 

 

その表現はうちにあるもの、を想像し、問いかける。

なにに見えるかは人によってさまざまである。そのことが問題であるのでなく、なにに見えるのかを内省(内観)と問い、直観を大切にして心にそれぞれが描き、決して一つだけの答えがあるわけではないのです。

人それぞれ、自分の思ったことを、通常は非公開の建仁寺両足院の静寂な空間の中で体感してみてはいかがでしょう。

 

 


 

「うちにあるもの ーRepresentationー」

                      山田晋也 & Antiques & Art Masa

 

令和4年7月16日~7月24日(日)

 

無料

 

両足院(建仁寺山内)

 

(京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591)

 

【両足院】


 

絹という素材


今回展示されるインスタレーション、平面作品、オブジェ『影向』(ようごう)で山田が用いるのは、帯図案を描くための特殊な絹本。裏から打った箔を透かせた上に図画を重ね見せるため、日本画材の絹よりもはるかに薄く、扱いもきわめて難しいものです。着物メーカーでもある山田が深い敬意を注ぐ絹は「胎内と浄土―うちとそと」「覆うことで、内に深く感じる」という山田のパーマネントなテーマを表現する上でも、欠かせないものであります。

 

 

アーティストプロフィール


山田晋也
1974年京都生まれ。豊和堂(京都市上京区)アートディレクターとして、国宝をはじめ数々の歴史的な重要染織品の復元、奉納をおこなう。『ぼくらが日本を継いでいく(琳派. 若冲. アニメ)』展(2017~2018 年 京都高島屋、新宿高島屋)『ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展』(2019年 比叡山延暦寺)では、染織工芸技術とポップカルチャーを融合させた。
2019年 神戸アートマルシェ2019 参加
2020年「 胎内衆会『 ぼくらは何処にかえるのだろう?』」建仁寺塔頭、両足院
2021年「 the sillence as connection 静寂につなぐ」古美術瀬戸*
2021年「Pulse of Silence」COCON KARASUMA*
*Antiques & Art Masaとのコラボレーション

Antiques & Art Masa
古美術商として京都・下鴨にアトリエを構える。古いものから時空を超えて醸しだされるエッセンス、テクスチャーを「見立て」、リメイクする独自の手法を駆使し、現代の暮らしを彩るアートへと昇華するクリエイター。カフェやホテルの空間プロデュースも手がける。