令和4年(2022)10月、春日大社の摂社の若宮神社の本殿(重要文化財)の御造替(社殿を造り替え、神宝や調度品などを新調する行事)が完了しました。古来より、20年の1度を式年として行われてきました。本展覧会はこの大事業を記念して、若宮神社に奉納された工芸品やこれまでの御造替にかかわる器物、歴史史料の数々が一堂に会して壮麗な王朝文化の世界に迫る「令和の正倉院」と称されるような、過去・現在の御造替wp支えた人々の努力の軌跡を振り返ります。
春日若宮神は、春日大社本社本殿に祀られる四神の御子神(みこがみ)として、長保5年(1003)3月に誕生したと言われます。五穀豊穣の神、学問の神として広く信仰され、毎年12月に行われる「春日若宮おん祭」は、大和一国を挙げた盛大な祭礼として有名です。
本展では、藤原摂関家をはじめとする平安貴族が若宮神社に、当時の技術最高峰で制作され奉納された太刀や弓、飾り物等といった工芸品(国宝等)が一堂に集まって、壮麗な平安王朝文化の世界に触れることができます。また、過去、現在の御造替にかかわる器物や歴史資料から、若宮神社を支えてきた人々の努力の軌跡を振り返ります。
日本文化の奥深さと素晴らしさを再認識するいい機会となることでしょう。
<上段>【国宝】若宮御料古神宝類 毛抜形太刀 一口
木製 紫檀貼 螺鈿 銀貼 金具は銀製 鍍金
全長七九・五 柄長十八・一 鞘幅三・五
平安時代 保延元年(1135)
奈良・春日大社
<下段>若宮御料古神宝類 毛抜形太刀 復元模造 一口
木製 紫檀貼 螺鈿 銀貼 金具は銀製 鍍金
全長七九・五 柄長十八・一 鞘幅三・五
現代平成十五年(2003)
奈良 春日大社
<上段>金地螺鈿毛抜形太刀 一口
木製 漆塗 蒔絵 螺鈿 金具は金製
長九六・八
平安時代 (十二世紀)
奈良 春日大社
<下段>金地螺鈿毛抜形太刀 復元模造 一口
木製 漆塗 蒔絵 螺鈿 金具は金製
長九六・八
現代 平成三十年(2018)
文化庁
【開催概要】
展覧会名:式年造替記念特別展 「春日大社 若宮国宝展 ー 祈りの王朝文化 ー 」
会 期:令和4年(2022)12月10日(土)~令和5年(2023)1月22日(日)
会 場:奈良国立博物館 東・西新館(奈良市登大路町50)
休 館 日:毎週月曜日(ただし、1月2日〔月・休〕、1月9日〔月・祝〕は開館)
年末年始(12月28日~1月1日)、1月10日(火)
開館時間:午前9時30分~午後5時
※入館は閉館の30分前まで
※( ) 内は前売料金です。
※前売券の販売は、 2022年 10月 11日(火)~ 12月 9日(金)です。
※本展の観覧券で、西新館にて開催する名品展「珠玉の仏教美術」、なら仏像館・青銅器館の名品展「珠玉の仏 たち」・「中国古代青銅器」たち」・「中国古代青銅器」もご覧いただけます。
※奈良国立博物館キャンパスメンバーズ会員(学生)の方は400円、同(教職員)の方は1,500円で当日券をお求めいただけます。
観覧券売場にて学生証たは職員をご提示ください。
協賛 :天理時報社
協力 :日本香堂、仏教美術協会
お問合せ:050-5542-8600(ハローダイヤル)
奈良国立博物館公式ホームページ: https://www.narahaku.go.jp